(毎日新聞 - 08月26日 19:01)
社会保険庁は今年12月から来年10月までに、すべての年金受給者・加入者1億人に郵送する「ねんきん特別便」の概要を固めた。
(1)新たな給付に結びつく記録の持ち主と想定される人
(2)58歳の人全員−−を対象に、「年金加入記録照会票」を同封し、記録の訂正が必要な場合は照会票を返信してもらう。58歳の人には、求めがあれば将来の年金見込み額も通知する。
政府は宙に浮く年金記録5000万件の「名前」などのデータを突き合わせ、持ち主を探す名寄せを来年3月までに終える意向だ。並行して、年金が増える見通しの人を優先し、今年末から名寄せ結果を「ねんきん特別便」で知らせる方針を既に公表しており、社保庁で具体化を進めていた。
通知内容は、(1)基礎年金番号(2)加入履歴(3)加入期間−−など。記録訂正が不要なら、照会票のほかに同封する「確認はがき」を返信してもらう。照会票と確認はがきのどちらも返信がない人にも確認を徹底する。
厚生年金加入者には企業を通じて配布し、郵送料を節約するが、それでもデータ編集などのシステム費だけで3億1000万円かかるという。
一方、公務員らの共済年金の宙に浮く記録181万件は、管理している共済組合から提供を受け、08年度中に照合する方針。それでも統合できない記録は、共済組合から引き取り、別枠で管理する。