街にフレッシュマンがあふれている。希望に胸を膨らませ社会人となった彼らだが、一方で“新入社員の3割が3年以内で辞める”時代である。拘束時間が長いアパレルや外食業界では、この数字が5割近くに跳ね上がるという。すぐに辞めちゃう新人はどっちのタイプか――。若者の就職事情に詳しい日大教授の松野弘氏と経済ジャーナリストの中森勇人氏に聞いた。
【大学…国立か私立か】:しかたなく私立ですが。( ̄△ ̄|||千葉大は現役では無理だったし。
国立組がヤバイ。常に“オレは国立出身”の思いが胸の中にあり、辛抱が利かない。上司が二流私大出身だったりすると、決断が早まるかも。
【大学…現役か浪人か】:親の負担を減らすために現役。留年出来ない。大学院修士課程は経済的に無理。
浪人組は挫折を知っており打たれ強いが、現役組はプライドが高いのがネック。自分の希望と違う職場や長時間労働などに我慢できない。
【成績…「優」が10個以上あるかないか】:4年間の合計ならあったはず。でも評価より単位取得優先。留年できないから。中学のときから試験勉強は事前準備して模擬試験方式の教材を自作していた。
「優」がたくさんあるほど優秀だから転職しやすいと思っている。同じ理屈で三流大より一流大出身者がサクッと辞める。
【親…サラリーマンか自営業か】:サラリーマンで両親共稼ぎでした。貧乏暇なしの見本。
良し悪し抜きで実際に多いのは自営業の方。「オレ、実家を継ぎます」が決まり文句。
【兄弟…一人っ子か兄弟がいるか】:妹が一人。自分が第一子。
兄弟が多いと下の方ほど要領がいい。競争社会で生き残るコツを体得しており、多少のことではへこたれない。上司の小言も屁のカッパ。逆に一人っ子は上司に注意されただけで、深刻に考え、へこむ。長男長女も同様で、すぐ退職願を書くのはこっち。
【3年以上交際してる彼女(彼)がいるか否か】:かれこれ15年以上。あ、結婚して14年だ。
付き合いが長いほど、結婚が絡んでくるので男は仕事を辞めにくくなる。契約社員じゃ結婚どころじゃないし、そう簡単に退職願を書くわけにはいかない。
【一人暮らしか自宅通勤か】:3人暮らし。妻と子供一人の核家族。
一人暮らしは自分でメシを炊くことで、生きる術を知っている。生きる困難も経験しているから忍耐強い。自宅通勤は食事も洗濯も親任せで甘えがち。会社を辞めたところで痛くもかゆくもない。
【パチンコ、競馬、麻雀やるかやらないか】:今は小額の競馬をやるだけ。
何もやらない新人はストレス解消が下手。バクチまでハマっては論外だが、適当に息抜きできるタイプの方が生き残る。
【野球、ゴルフ、サッカー…観戦好きか嫌いか】:違うものなら観に行く。亜弥コンとか、あずあずイベントとか、地下ライブとか。
スポーツを見ることは「行動」を起こすキッカケになる。球場に行くとか、海外の試合をこの目で見るとかだ。それが経験となり考え方に深みが増す。働き甲斐を見いだすのも上手。部屋の中でゲームに没頭するタイプとは大違いだ。
【カラオケ…20曲以上歌えるかダメか】:下手でよければ特撮ものとアニメだけでそれくらいに。
サラリーマンの付き合いは、昔は赤ちょうちん、今はカラオケだ。当然、レパートリーが多いほどそれなりに付き合いができるから辞めるリスクは減る。