薬の調剤ミスで男児死亡 薬剤師2人を書類送検
記事:共同通信社
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【2007年1月17日】
仙台北署は16日、2003年に投薬の調剤を誤り、男児を死亡させたとして、業務上過失致死容疑で当時東北大病院に勤務していた女性薬剤師(27)=青森県弘前市=と、同病院の現職の女性薬剤師(40)=仙台市太白区=を書類送検した。
調べでは、薬剤師2人は03年2月19日、呼吸不全で入院中の生後20日の男児に投与する気管支拡張剤を調剤。100倍に薄めなければならないのに原薬を調剤、書類で点検する際にも誤りを見落とし、男児を死亡させた疑い。
2人は「十分処方せんを見ていなかった」と容疑を認めているという。
母乳に混ぜられた薬を飲んだ男児は、脈拍数が上がり体温が上昇し、呼吸が一時停止。同年3月、薬物中毒が原因とみられる多臓器不全で死亡した。
男児は同年1月に生まれ、未熟児で呼吸不全を発症したため入院していた。病院と男児の遺族の間では04年3月、病院側が約4500万円を支払うことで示談が成立している。